フランスのホームパーティ

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フランス語で「おいしい」は何て言う?


フランス語未学者や初心者に役立つことだけを網羅的に紹介している記事です。

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まず覚えたい3つの「おいしい」

普段の会話やフランス映画で一番よく聞くフレーズを3つ紹介します。


カタカナ読みでも通じ、短く覚えやすいので役立ちます。


C’est bon.
セ・ボン


意味:おいしい(定番)


ニュアンス・使い方:最も汎用的。「これおいしい!」と気軽に使える。

C’est si bon.
セ・シ・ボン


意味:とってもおいしい


ニュアンス・使い方:「本当においしい!」という強調表現。歌のタイトルでも有名。


【シャンソン セ・シボン】


💡豆知識 セ・シボン

日本では越路吹雪によるカバーで知られているこのシャンソンは、アンドレ・オルネ(André Hornez)作詞、アンリ・ベティ(Henri Betti)作曲により1948年に作られました。


後に米国のジャズ・トランペット奏者ルイ・アームストロング(Louis Armstrong)によってもレコーディングされ、フランス以外の国でもよく知られるシャンソンとなりました。


映像の歌はフランスの歌手ミレイユ・マチュー(Mireille Mathieu)による1985年の録音です。


C’était bon.
セ・テ・ボン


意味:おいしかった


ニュアンス・使い方:食べ終わった後の感想にぴったり。


💡豆知識 ボーノ

ちなみに、よく聞く「ボーノ(buono)」はフランス語ではなくイタリア語です。
イタリア語の「buono / buona」はフランス語の「bon / bonne」に対応する単語で、
フランス人は通常「C’est bon.」を使います。

bonの本来の意味はgood

「セ・ボン」はフランス語で一番一般的な「おいしい」の表現です。


しかし「ボン」=「おいしい」ではなく、本来もっと広い意味です。


これを少し解説します。


bon の原義と意味の広がり

bon の原義は「よい(good)」で、「おいしい」はその意味の一部(=派生的な使い方)です。


同じ「良い」でも、素直に感覚的に良い、気持ちいいというニュアンス。


(道徳的に良いとか、理性的判断で良いというのは後述のbienです。)


だから食べ物や香りに使うと「良い味・良い香り」=「おいしい・いい匂い」となるのです。


【英語への直訳】

C’est bon. = This is good.


「おいしい」以外の bon の用例

C’est un bon livre.
セ タン ボン リーヴル


bonの意味:良い〜


日本語訳:これはいい本だ。

Il est bon en mathématiques.
イ レ ボン アン マテマティーク


bonの意味:得意な


日本語訳:彼は数学が得意だ。

Bonjour !
ボンジュール


日本語訳:こんにちは!(直訳:よい日jourを)

Bon voyage !
ボン ヴォワイヤージュ


日本語訳:よい旅を!

Bon appétit !
ボナペティ


日本語訳:召し上がれ!(直訳:よい食欲を)

デリスィウとの使い分け

レストランのフランス料理

では、フランス語にはダイレクトに「おいしい」という意味の単語はないのか?


もちろん、あります!その使い方を説明します。


delicieux デリスィウ

英語のdelicious(デリシャス)に相当します。綴りが似ているので、見ただけで意味がわかりますね。


これがズバリ「おいしい」という意味のフランス語で、少し改まった本気の「おいしい」です。


セボンとデリスィウの使い分け

C’est bon.
セ・ボン


用法:日常的・カジュアルな褒め方。どんな料理にも気軽に使える。日本語の「おいしいね!」に最も近い。

C’est délicieux.
セ・デリスィウ


用法:より強い賞賛。「絶品」「すごくおいしい」というニュアンス。少しフォーマルで、レストランなどで丁寧に褒める時にぴったり。


C’est bon. → 「うん、おいしいね!」(自然・口語的)


C’est délicieux. → 「なんておいしいの!」(上品・感動のこもった褒め方)


フランス人にとって、“délicieux”は少しオーバーなくらいの褒め言葉。


家庭料理などでは “C’est bon.” が自然で、“C’est délicieux.” は特別な料理や、初めて食べた料理を褒めるときに使います。


例文での比較

会話シーン:家族の食卓で


C’est bon, maman !
セ・ボン・ママン


日本語訳:おいしいよ、ママ!

会話シーン:レストランで上品に褒める


C’est délicieux, chef.
セ・デリスィウ・シェフ


日本語訳:シェフ、とてもおいしいです。

C’est bienとの違い

セ・ボンとよく似た音の表現にセ・ビアンがあります。


これも誉め言葉ではありますが、ニュアンスが大きく異なるので注意が必要です。


セ・ボンとセ・ビアンの比較

C’est bon.
セ・ボン

味・出来栄え・完成状態に「良い」と言う

C’est bien.
セ・ビアン

やり方・態度・行動に「良い」と言う


セ・ビアンの例文

C’est bien, tu cuisines très bien.
セ・ビアン、テュ・キュイズィーヌ・トレ・ビアン。


日本語訳:いいね、料理上手だね。

C’est bien, tu as compris.
セ・ビアン、テュ・ア・コンプリ。


日本語訳:よく理解できたね。


セ・ビアンを食事で使った場合

料理がおいしいというより、盛り付けや料理の腕を褒めている感じです。


文脈によっては上から目線な感じになる場合もあります。


素直においしいと言いたい時に適切な表現ではありません。


参考サイト 混同しやすい「C’est bien」との違い

下記のフランス語教室の記事では、食事の場面で「C’est bien.」と言うと、以下のような意味に解釈される可能性があると言っています。


  • 料理の選択や組み合わせ、盛り付けが良い。
  • レストランの雰囲気やサービスが良い。
  • (状況確認などに対して)それで良い、結構です。
  • (相手の行動などに対して)良いことだね、上手だね。


フランス語「おいしい」完全版フランス語教室F10

食事の席で役立つ表現

食事の席で役立つ初心者向けの単語・表現を集めました。


「おいしい」に少し足して会話の幅を広げてください。

Bon appétit !
ボナペティ!


日本語訳:召し上がれ!

Santé !
サンテ!


日本語訳:乾杯!(直訳: 健康を!)

À votre santé !
ア・ヴォートル・サンテ!


日本語訳:あなたの健康に乾杯!/皆さんの健康を祝して

À ta santé !
ア・タ・サンテ!


日本語訳:(親しい相手に対して)君の健康に乾杯!

Tchin-tchin
チンチン(ティン-ティン)


日本語訳:乾杯!(とてもカジュアルな掛け声、グラスのぶつかる音の擬音語)

Merci !
メルスィ!


日本語訳:ありがとう!

De rien.
ドゥ・リヤン


日本語訳:どういたしまして。

C’est bon !
セ・ボン!


日本語訳:おいしい!

C’est très bon !
セ・トレ・ボン!


日本語訳:とてもおいしい!

C’est délicieux !
セ・デリスィウ!


日本語訳:すごくおいしい!/絶品です!

Ça sent bon !
サ・ソン・ボン!


日本語訳:いい香りがする!

Ça a l’air bon !
サ・ア・レール・ボン!


日本語訳:おいしそう!

Encore un peu, s’il vous plaît.
アンコール・アン・プー、シル・ヴ・プレ。


日本語訳:もう少しください。

J'ai bien mangé.
ジェ・ビヤン・マンジェ。


日本語訳:おなかいっぱいです。(直訳: よく食べました)

L’addition, s’il vous plaît.
ラディスィオン、シル・ヴ・プレ


日本語訳:お会計をお願いします。

Au revoir !
オ・ルヴォワール!


日本語訳:さようなら!

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