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オンラインまたは通学とのハイブリッドでアラビア語を学べる良質な講座を紹介しています。
あわせてアラビア語自体の情報も提供しています。
英検1級・TOEIC860・仏検3級・HSK4級、その他いろいろな語学をかじっている管理人(徳野)の記事です。
一番のおすすめは150年近い歴史と世界規模を誇るベルリッツ。
それとは大きく性格の異なる選択肢もいくつか提供します。
学校のプロフィール
ベルリッツは、1878年にアメリカで創業され、全世界に展開してきた多言語スクール。
140年以上に渡る世界的名声で非常に権威性が高いため、企業の導入事例が非常に多いです。
国内5,500社、世界20,000社以上にも及びます。
日本では現在17か国語の講座が常時提供されており、その中にアラビア語のコースがあります。
本来は教室での対面授業も選べる学校ですが、アラビア語についてはオンラインで提供されています。
ベルリッツ・メソッド
教育方法は創業者のマキシミリアン・ベルリッツが考案した「ベルリッツ・メソッド」を一貫して使用しています。
母国語(日本語)での説明はせず、学習言語(この場合アラビア語)で行うイマージョン型指導法に属します。
このタイプの指導法では最も歴史の古いもので、下記のような特徴があります。
【ベルリッツ・メソッドの実践】
講師の質
講師には厳しい選別基準が設けられており、かつ3カ月ごとのフィードバック研修を受けます。
また、ベルリッツ・メソッドの専門的なトレーニングを受けています。
例えば説明に学習言語以外は使わないメソッドですから、生徒が理解できない時のクリアの仕方が問題です。
身振り手振りやジェスチャーも交え、クリアする訓練を受けています。
また、受講生が話す時間を多く取るという方法論も、受講生の口が重い場合にどうするのかという問題があります。
「単語ではなく、文章で答えてみましょう。」と促すなど、具体的なテクニックをいろいろ持っています。
さらにオンライン授業を担当する講師は、オンライン講義法の専門トレーニングを受けています。
レッスン費用
大人料金1レッスン単価の目安は下記のような感じです。
20レッスン・40レッスン・80レッスンなど、まとまった回数での契約になります。
実際の単価は、合計レッスン数や受講期間、分割払いの回数などによって変わります。
完全オンライン・マンツーマン | 8,000円台前半程度 |
---|---|
完全オンライン・少人数クラス(3名以内) | 4,000円台前半程度 |
※教室でのレッスンも選択できるコースは少し割高ですが、アラビア語に関してはオンラインレッスンのみです。
※ほかに大学生・院生向け料金/中高生向け料金/子供向け料金/企業向け料金などがあります。
※通常は入学金や教材費が別途必要です。
※お得な入学金不要の短期集中受講キャンペーンなどを随時実施しています。
下記のリンクを押すと英会話のページに接続します。
そのページの上段メニューの「諸外国語」を押すとプルダウンメニューが出るので、最下段の「その他」を選びます。
接続されたページにはマイナー言語がたくさん出ているので、その中からアラビア語を選びます。
これでベルリッツのアラビア語教室のページにつながります。
ここで5,000円程度の低費用で、アラビア語を独習できるeラーニングシステムを紹介しておきます。
ロゼッタストーンは、1992年創業、30カ国語以上の語学習得eラーニングを世界中に提供してきたブランドです。
講師のいるスクールではなく、スマホやパソコンを使った独習システムです。
ロゼッタストーンをお勧めしたい方
ダイナミック・イマージョン・メソッド
Dynamic Immersion Methodとは、幼児がはじめて言語能力を身につけていく過程を擬似的に体験する学習方法です。
単語の暗記や文法といった従来の学習方法とは完全に異質です。
学習者の母国語での説明をまったく行わず、写真を見せて単語の発音を聞いて答えを選ぶクイズを繰り返していきます。
もちろん最初は面食らいます。
しかし、「たぶんこういうことかな?」と直観を頼りに答えていくうち、だんだん意味がわかるようになっていくのです。
イメージで単語と概念を結び付け、文法も直観的に理解していくわけです。
いちいち日本語との翻訳を介さなくても反応できる能力が最初から養われます。
「習うより慣れろ」を先生なしで強制的に実践させてくれるソフトと言えます。
低費用独学eラーニング
1言語5千円程度の費用で、スマホ・タブレット・PCで独習できます。
2言語めからは半額くらいで買え、キャンペーンの時にはさらに安く買えます。
24言語あり、中近東・南アジアの言語ではアラビア語のほか、ペルシャ語、トルコ語、ヘブライ語、ヒンディー語が提供されています。
語学を習いたい生徒とネイティブの先生をマッチングするサービスがたくさん登場しています。
従来はマイナーな言語のスクールや先生は大都市でしか見つけられなかったし、超マイナーな言語はそれすらも難しかった。
今は地球の裏の僻地に暮らす超マイナー言語の先生を見つけることも可能です。
アラビア語はかなりメジャーな部類で、日本・アラブ諸国・諸外国在住のネイティブの先生がたくさん見つかります。
ただ、日本語しかできない人には少しハードルが高い面もあります。
メリットとデメリットを整理しました。
メリット |
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デメリット |
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有名な語学教師マッチングサービス
アラビア語がどんな言語かという基礎情報を提供しています。
歴史や言語学的特徴など、主要項目を簡潔に説明しています。
アラビア半島を中心に西アジアや北アフリカのアラブ世界で広く話される言語です。
英語、フランス語に次いで、世界で3番目に多くの国・地域で話されている言葉です。
27か国の公用語になっているほか、トルコ、インド、東南アジア(マレーシア、インドネシアなど)のイスラム知識人の間でも浸透しています。
公用語に採用している国
アラブ首長国連邦/アルジェリア/イエメン/イラク/エジプト/エリトリア/オマーン/カタール/クウェート/コモロ/サウジアラビア/西サハラ/シリア/スーダン/ソマリア/ソマリランド/チャド/チュニジア/パレスチナ国/バーレーン/モーリタニア/モロッコ/ヨルダン/リビア/レバノン/国際連合/アラブ連盟/イスラム協力機構/アフリカ連合
地中海に浮かぶマルタ共和国のマルタ語は、現代アラビア語口語の一方言です。
フスハーとアーンミーヤ
アラビア語の使用地域は広いため、各地で固有の方言(アーンミーヤ)が用いられており、違いは大きいです。
しかし、フスハーと呼ばれる標準語があって、これはアラブ世界のどこでも通じます。
宗教関係、学術関係、書籍、メディア、放送などの公式の場ではフスハーが使われます。
日本のアラビア語講座で教えられるのも、特に断りがない限りはフスハーです。
アラブ世界に関わるならフスハーの習得は非常に有用だと言えます。
参考: アラビア語(Wikipedia)
もともとはアラビア半島で話されていた言葉ですが、この地に生まれたイスラム教の拡大に伴い、使用地域が広がりました。
イスラム教の聖典クルアーンは、教徒の間では翻訳が許されておらず、宗教を学ぶには古典アラビア語の習得が必須でした。
このためアラビア語の使用地域が拡大しただけでなく、標準語が共有され続ける結果になりました。
言語学的には、アフロ・アジア語族セム語派に属し、イスラエルの公用語ヘブライ語と同じグループです。
アラブ人とユダヤ人は長年対立してきましたが、面白いことに言葉は極めて近縁なのです。
参考: セム語派(Wikipedia)
数ある外国語の中でも文法の複雑さはトップクラスです。
三語根
子音3つのセットが言葉の意味の関連や名詞・動詞の活用に大きな役割を果たすのが、他の言語にない特徴です。
例えば「KTB」という子音のセットは「書く」という行為に関連した単語の発生源になります。
この3つの子音の間に入る母音を入れ替えたり、語の前後に文字をつけることで、別の単語が作られます。
katabaは「彼は書いた」という動詞の過去形、kitabは「本」という名詞の単数形になります。
他にはmaktab 「机」の単数形、kaatibは「作家」の単数形、などです。
単数・双数・複数
英語、フランス語、ドイツ語などヨーロッパの言語では、名詞に単数形と複数形の2区分があります。
しかし、アラビア語では3区分です。その語形変化も三語根の展開によってなされます。
「2」と「3以上」を分けるのは、他の言語に見られない特徴です。
単数 | 双数 | 複数 | |
---|---|---|---|
意味 | 1つ | 2つ | 3つ以上 |
語の例 |
bintu |
bintani |
banaatun |
動詞も主語が1人か、2人か、3人以上かによって、三語根の展開で語形変化(活用)します。
性
すべての名詞に男性/女性の性別があり、2区分です。
ドイツ語やロシア語は中性もある3区分なので、それよりはマシです。
人間や動物は自然の性別に従いますが、物や現象にも性別が定められており、覚えるしかありません。
先ほどのktbの三語根の例で言うと、maktab「机」は男性名詞で、maktaba「図書館」は女性名詞です。
さらに形容詞も修飾する名詞の性に合わせて変化します。
格変化
主格(~は、~が)、属格(~の、所有格ともいう)、対格(~を、目的格ともいう)の3つの格があって、語形が変化します。
複雑な動詞の活用
人称(主語が誰か)によって動詞の形が三語根を展開して変化します。
人称は1人称・2人称・3人称、単数・複数、性などで区別されます。
動詞には完了形と未完了形があり、やはり三語根をもとに変化します。
不規則活用の動詞も多く、活用された動詞を見てもなかなか元の形が分かりにくい場合が多いです。
このため、初学者は辞書を引くこと自体が難しいということが言われます。
【参考動画:アラビア語ってどんな言語?】
圧倒的に子音メインの言語です。
子音は日本語にない音がたくさんあって、多くの学習者が苦労します。
その数は日本語の13音素に対して、2倍以上の28音素もあります。
これに対し、母音は驚くほどシンプルで、長母音・二重母音を除いた短母音だけで言うと3音素しかありません。
日本語で書くとア、イ(=エ)、ウ(=オ)の3つです。
アラブ人にとってはイとエは同じ音で、ウとオも区別がつきません。
フランス語などは日本語にない母音が多くて苦労しますが、アラビア語では母音には問題はありません。
言葉の幹は子音(のセット、つまり三語根)であって、母音はそれに変化をつけるだけの役割り、という印象を受けます。
アラビア文字は、ラテン文字(英語などのアルファベット)、漢字に次いで、世界で3番目に使用者数が多い文字体系です。
「ミミズのような」(失礼!)とよく形容されるアラビア文字は、難しそうで心理的ハードルが高い反面、「もし読めたらなあ」と憧れを抱く人も多いでしょう。
【参考動画:40秒でわかるアラビア文字】
28個の表音文字
しかし、西洋のアルファベットと同様の表音文字で、字数は基本的に28字しかないと聞けば、だいぶハードルが下がるのではないでしょうか?
ただし、各文字は単語の中の位置によって形が変わり、語頭・語中・語尾・単独の4つの形があります。
つまり、28字 × 4形態=112種類 の文字の形を覚えないといけないことになります。
右から左へ横書き
文字は水平に、右から左に書きますが、数字だけは左から右に書きます。
母音が読み取りにくい綴り
アラビア語の単語の綴りに現れるのは、主に子音の文字です。
母音はごく一部しか綴りに現れないため、初学者は読み方がわかりません。
そこで学習テキストでは母音を明示するための補助記号シャクルを単語に付加してあります。
しかし、新聞や書籍ではシャクルは書かれていません。
日本語で特に難読な漢字以外はよみがなを省略するのと同じです。
かなり学習が進まないと本や新聞は読むのが難しいということになります。
他の言語の表記にも使用
ラテン語のアルファベットは、英語・フランス語・ドイツ語をはじめとする欧米言語のほか、トルコ語やベトナム語の表記にも使われています。
同様にアラビア文字はアラビア語だけでなく、ペルシャ語やウルドゥー語の表記にも用いられています。
このため、ペルシャ語やウルドゥー語は文章の見た目はアラビア語風ですが、言語学的にはかけ離れています。
アラビア語はアフロ・アジア語族セム語派、ペルシャ語とウルドゥー語はインド・ヨーロッパ語族イラン・インド語派です。
ウルドゥー語はパキスタンの言葉で、インドのヒンディー語と中身は近いです。
ただ、ウルドゥー語はアラビア文字で書かれ、ヒンディー語はデーヴァナーガリー文字で書かれるため、見た目は大きく異なる結果になります。